ユニット概要
Unit
目標
1.主題
1.病原細菌とその感染について医学士として必要な知識を身につける。
2.病原細菌について生化学、分子生物学などの基礎的理解の上に立ってその特徴を理解する。
3.病原細菌とその感染症について診断、治療、予防・対策及び関連した法律を習得する。
2.到達目標
1.病原細菌の分類、形態、培養について説明できる。
2.病原細菌の分子遺伝学を理解し、複製機構について説明できる。
3.病原細菌の化学療法と薬剤耐性を理解し、説明できる。
4.病原細菌の感染症の診断、鑑別、治療、予防・対策を理解し、説明できる。。
5.病原細菌の感染症に関わる法規を理解し、説明できる。
3.担当教員の実務経験
4.ねらい(H28コアカリ等対応)
▼ねらい番号を表示
- C-2-3-*-*
- 生体の恒常性を維持するための情報伝達と生体防御の機序を理解する。
- C-3-1-*-*
- 各種微生物の基本的性状、病原性とそれによって生じる病態を理解する。
- C-3-2-*-*
- 免疫系の機構を分子レベルで理解し、病原体に対する免疫反応、主な自己免疫疾患、先天性及び後天性免疫不全症候群(acquired immune deficiency syndrome )と癌細胞に対する免疫系の反応を理解する。
- D-3-*-*-*
- 皮膚の構造と機能を理解し、主な皮膚疾患の病因、病態生理、症候、診断と治療を学ぶ。
- D-7-*-*-*
- 腎・尿路系の構造と機能を理解し、主な腎・尿路系疾患の病因、病態生理、症候、診断と治療を学ぶ。
- E-2-*-*-*
- 主要な感染症の疫学、病態生理、症候、診断と治療を学ぶ。診断と治療に必要な病原微生物、感染臓器と治療薬の関係性を理解する。
- F-2-3-*-*
- 検査の方法と臨床推論における適応、意義、検査結果の解釈を説明できる。
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5.学修目標(H28コアカリ等対応)
▼コアカリ番号を表示
- C-2-3-3-1
- ①生体の非特異的防御機構を説明できる。
- C-3-1-4-1
- ①細菌の構造を図示し、形態と染色性により分類できる。
- C-3-1-4-2
- ②細菌の感染経路を分類し、説明できる。
- C-3-1-4-3
- ③細菌が疾病を引き起こす機序を説明できる。
- C-3-1-4-4
- ④Gram 陽性球菌(ブドウ球菌、連鎖球菌)の細菌学的特徴とそれが引き起こす疾患を列挙できる。
- C-3-1-4-5
- ⑤Gram 陰性球菌(淋菌、髄膜炎菌)の細菌学的特徴とそれが引き起こす疾患を列挙できる。
- C-3-1-4-6
- ⑥Gram 陽性桿菌(破傷風菌、ガス壊疽菌、ボツリヌス菌、ジフテリア菌)の細菌学的特徴とそれが引き起こす疾患を列挙できる。
- C-3-1-4-7
- ⑦Gram 陰性桿菌(大腸菌、赤痢菌、サルモネラ菌、チフス菌、ペスト菌、コレラ菌、百日咳菌、腸炎ビブリオ菌、緑膿菌、ブルセラ菌、レジオネラ菌、インフルエンザ(桿)菌)の細菌学的特徴とそれが引き起こす疾患を列挙できる。
- C-3-1-4-8
- ⑧Gram 陰性スピリルム属病原菌(Helicobacter pylori)の細菌学的特徴とそれが引き起こす疾患を列挙できる。
- C-3-1-4-9
- ⑨抗酸菌(結核菌、非結核性(非定型)抗酸菌)の細菌学的特徴とそれが引き起こす疾患を列挙できる。
- C-3-1-4-10
- ⑩真菌(アスペルギルス、クリプトコックス、カンジダ、ムーコル(ムコール))の微生物学的特徴とそれが引き起こす疾患を列挙できる。
- C-3-1-4-11
- ⑪スピロヘータ、マイコプラズマ、リケッチア、クラミジアの微生物学的特徴とそれが引き起こす疾患を列挙できる。
- C-3-2-1-1
- ①生体防御機構における免疫系の特徴(特異性、多様性、寛容、記憶)を説明できる。
- D-3-2-*-3
- ③微生物検査法(検体採取法、苛性カリ<KOH>直接検鏡法)を概説できる。
- D-3-4-7-1
- ①皮膚細菌感染症(伝染性膿痂疹、せつ、癰、毛嚢炎、丹毒、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)を列挙し、概説できる。
- D-3-4-7-4
- ④梅毒の症候、病期と合併症を説明できる。
- D-7-4-2-2
- ②Helicobacter pylori 感染症の診断と治療を説明できる。
- E-2-1-*-4
- ④薬剤耐性(antimicrobial resistance <AMR>)、菌交代現象・菌交代症、薬剤耐性菌(Methicillin-resistant Staphylococcus aureus <MRSA>、バンコマイシン耐性腸球菌(vancomycin-resistant Enterococci <VRE>)、基質特異性拡張型β ラクタマーゼ(extended spectrum beta-lactamase <ESBL>)産生Gram 陰性桿菌、多剤耐性アシネトバクター属菌、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌等)を概説できる。
- E-2-1-*-5
- ⑤コロナイゼーションと感染症発症の違いを説明できる。
- E-2-1-*-6
- ⑥コンプロマイズドホストと日和見感染症を説明できる。
- E-2-1-*-7
- ⑦新興・再興感染症(中東呼吸器症候群(Middle East respiratory syndrome <MERS>)、ジカ熱、劇症型A 群レンサ球菌感染症等)、人獣共通感染症、バイオテロに関連する感染症を列挙できる。
- E-2-2-*-2
- ②ウイルス感染症診断における抗原検査、核酸増幅検査、血清抗体検査を説明できる。
- E-2-2-*-3
- ③細菌感染症診断における直接塗抹、Gram 染色、培養検査、抗原検査、核酸増幅検査、毒素検出検査、血清抗体検査を説明できる
- E-2-2-*-4
- ④真菌感染症診断における直接塗抹、培養検査、抗原検査、核酸増幅検査を説明できる。
- E-2-4-2-1
- ①黄色ブドウ球菌感染症の症候と診断と治療を説明できる。
- E-2-4-2-2
- ②A 群β 溶血性レンサ球菌感染症の症候と診断と治療を説明できる。
- E-2-4-2-3
- ③肺炎球菌感染症の症候と診断と治療と予防法を説明できる。
- E-2-4-2-5
- ⑤緑膿菌感染症の症候と診断と治療を説明できる。
- E-2-4-2-6
- ⑥大腸菌感染症の症候と診断と治療を説明できる。
- E-2-4-2-8
- ⑧結核症、非結核性(非定型)抗酸菌症の症候と診断と治療及び予防法を説明できる。
- E-2-4-2-9
- ⑨マイコプラズマ感染症を説明できる。
- E-2-4-2-10
- ⑩クラミジア感染症を説明できる。
- E-2-4-2-11
- ⑪レジオネラ感染症を説明できる。
- E-2-4-2-12
- ⑫リケッチア感染症を説明できる。
- E-2-4-3-1
- ①カンジダ症、クリプトコックス症、アスペルギルス症の症候と診断と治療を説明できる。
- E-2-4-4-1
- ①性感染症の原因微生物を説明できる
- E-2-4-4-2
- ②梅毒の症候と診断と治療を説明できる。
- E-2-4-4-4
- ④性器クラミジア、性器ヘルペス、尖圭コンジローマの診断と治療を説明できる。
- F-2-3-*-13
- ⑬細菌学検査(細菌の塗抹、培養、同定、薬剤感受性試験)の目的と適応を説明し、結果を解釈できる。
- Y-1-1-*-13
- 13)遺伝とはどのような現象であるのかを概説できる。
- Y-1-1-*-14
- 14)染色体とその異常について概説できる。
- Y-1-1-*-15
- 15)遺伝情報の流れと遺伝子調節について概説できる。
- Y-1-1-*-18
- 18)酵素の基本構造と機能を説明できる。
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6.旧一般学習目標(GIO)
▼旧一般学習目標(GIO)を表示
微生物のなかでも主に細菌とその感染について医学士(医師)として必要な知識を身につけるために、微生物の分子生物学などの基礎的理解の上に立って、各微生物の特徴を理解し、その鑑別ができる技術を学習する。
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方略(LS)
1.ユニット構成
日付昇順で表示
試験
項目 |
年月日曜日時限 |
内容 |
担当者 |
場所 |
コアカリ番号 |
|
2019年11月11日(月) 1・2時限(2年)
|
試験 |
長谷川明洋, 柴田健輔, 有賀隆行 |
形態学実習室(実習棟A4階) |
|
講義
授業ID |
回 |
年月日曜日時限 |
講義内容 |
担当者 |
場所 |
コアカリ番号 |
k0405280600 |
10 |
2019年10月24日(木) 3・4時限(2年)
|
化学療法
|
尾家重治 |
第1講義室 |
C-3-1-4-2,C-3-1-4-3,E-2-1-*-4,Y-1-1-*-18 |
k0405280900 |
9 |
2019年10月24日(木) 1・2時限(2年)
|
グラム陰性球菌と桿菌
|
柴田健輔 |
第1講義室 |
C-3-1-4-5,C-3-1-4-7,E-2-4-2-5,E-2-4-2-6,E-2-4-2-11 |
k0405280800 |
8 |
2019年10月23日(水) 3・4時限(2年)
|
グラム陽性球菌、院内感染菌と薬剤耐性菌
|
有賀隆行 |
第1講義室 |
C-3-1-4-4,D-3-4-7-1,E-2-1-*-4,E-2-1-*-6,E-2-1-*-7,E-2-4-2-1,E-2-4-2-2,E-2-4-2-3 |
k0405281100 |
7 |
2019年10月23日(水) 1・2時限(2年)
|
グラム陽性桿菌、グラム陰性好気性球菌、抗酸菌
|
柴田健輔 |
第1講義室 |
C-3-1-4-6,C-3-1-4-9,E-2-4-2-8 |
k0405280500 |
6 |
2019年10月18日(金) 1・2時限(2年)
|
細菌感染と診断
|
調恒明 |
第1講義室 |
D-3-2-*-3,E-2-2-*-2,E-2-2-*-3,F-2-3-*-13 |
k0405281000 |
5 |
2019年10月17日(木) 3・4時限(2年)
|
マイコプラズマ、リケッチア、クラミジア
|
尾内一信 |
第1講義室 |
C-3-1-4-11,E-2-4-2-9,E-2-4-2-10,E-2-4-2-12,E-2-4-4-1,E-2-4-4-4 |
k0405281300 |
4 |
2019年10月17日(木) 1・2時限(2年)
|
らせん状菌:ヘリコバクター、キャンピロバクター、スピリルム、スピロヘータ
|
小西久典 |
第1講義室 |
C-3-1-4-8,C-3-1-4-11,D-3-4-7-4,D-7-4-2-2,E-2-4-4-1,E-2-4-4-2 |
k0405280700 |
3 |
2019年10月10日(木) 7・8時限(2年)
|
細菌・真菌の病原性
|
有賀隆行 |
第1講義室 |
C-2-3-3-1,C-3-1-4-3,C-3-1-4-10,C-3-2-1-1,E-2-2-*-4,E-2-4-3-1,Y-1-1-*-18 |
k0405280200 |
2 |
2019年10月10日(木) 5・6時限(2年)
|
細菌の遺伝
|
柴田健輔 |
第1講義室 |
C-3-1-4-3,Y-1-1-*-13,Y-1-1-*-14,Y-1-1-*-15 |
k0405280300 |
1 |
2019年10月9日(水) 3・4時限(2年)
|
細菌の形態・増殖と滅菌・消毒
|
長谷川明洋 |
第1講義室 |
C-3-1-4-1,C-3-1-4-3,E-2-1-*-5 |
2.テキスト
必要度 |
書名 |
著者・監修者・訳者 |
出版社 |
出版年 |
本体価格 |
2 |
シンプル微生物学(改訂第5版) |
東匡伸 他編 |
南江堂 |
2011 |
2900 |
2 |
標準微生物学(第12版) |
監修:平松啓一 |
医学書院 |
2015 |
7000 |
3 |
細菌学 |
竹田美文 他編 |
朝倉書店 |
2002 |
30000 |
1 必携(授業に必ず持参するもの)
2 推奨(学習する際に読むことを強く勧めるもの)
3 参考(参考書として適切なもの)
3.教育方法等の特記事項
講義は『標準微生物学』および『シンプル微生物学』の内容に沿って行われる。
評価方法
出席日数,学習態度,筆記試験により評価する。
細菌学ユニットの授業出席率2/3以上に達しない者は,ユニット試験の受験資格がなく,受験しても評価の対象としない。
注意点(再試等)
ユニット責任者の判断により,再試を行う場合がある。