ユニット概要
Unit
目標
1.主題
1.薬物動態を理解する。
2.薬物血中濃度モニタリングの知識と実践を理解する。
3.薬物相互作用を理解する。
4.医薬品と食品の違いを理解する。
5.医薬品による健康被害を理解する。
6.事例から医薬品使用時の安全管理を理解する。
7.創薬、育薬のプロセスにおける治験を含む臨床研究の意義を理解し、基本的知識を修得する。
2.到達目標
1.薬物の吸収、分布、代謝と排泄を説明できる。
2.薬物の生体膜通過に影響する因子を説明できる。
3.薬物投与方法(経口、舌下、皮膚、粘膜、直腸、注射、吸入、点眼、点鼻等)を列挙し、それぞれの薬物動態を 説明できる。
4.薬物動態的相互作用について例を挙げて説明できる。
5.医薬品と医薬部外品について説明できる。
6.医薬品による健康被害を実例を挙げて説明できる。
7.医薬品使用時の医療事故等についての基本的な予防、対処、改善法を説明できる。
8.医学研究と倫理、規制を説明できる。
9.臨床研究・試験、治験の違いを説明できる。
10.副作用と有害事象の違いを説明できる。
11.治験と市販後調査の違いを説明できる。
3.担当教員の実務経験
病院薬剤部の臨床経験を有する薬剤師が臨床における薬物治療、医療安全について講義する。
臨床研究センターでの実務経験を有する医師、薬剤師が臨床研究、研究倫理について講義する。
4.ねらい(H28コアカリ等対応)
▼ねらい番号を表示
- A-1-1-*-*
- 医療と医学研究における倫理の重要性を学ぶ。
- A-6-1-*-*
- 医療上の事故等(インシデントを含む)や医療関連感染症(院内感染を含む)等は日常的に起こる可能性があることを認識し、過去の事例に学び、事故を防止して患者の安全性確保を最優先することにより、信頼される医療を提供しなければならないことを理解する。
- A-8-1-*-*
- 医学・医療の進歩と改善に資するために研究を遂行する意欲と基礎的素養を有する。
- B-1-1-*-*
- 確率には頻度と信念の度合いの二つがあり、それを用いた統計・推計学の有用性と限界を理解し、確率変数とその分布、統計的推測(推定と検定)の原理と方法を理解する。
- B-1-2-*-*
- 医学、生物学でよく遭遇する標本に統計手法を適用するときに生じる問題点、統計パッケージの利用を含めた具体的な扱い方を修得する。
- B-1-3-*-*
- 臨床現場での意思決定において、入手可能な最善の医学知見を用い、適切な意思決定を行うための方法を身に付ける。
- B-3-1-*-*
- 医療の発展における医学研究と倫理の重要性について学ぶ。
- C-2-3-*-*
- 生体の恒常性を維持するための情報伝達と生体防御の機序を理解する。
- C-3-3-*-*
- 薬物・毒物の生体への作用について、個体・細胞・分子のレベルにおける作用機序と、生体と薬物分子との相互作用を理解し、的確な薬物療法を行うための基本的な考え方を学ぶ。
- F-2-8-*-*
- 診療に必要な薬物治療の基本(薬理作用、有害事象、投与時の注意事項)を学ぶ。
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5.学修目標(H28コアカリ等対応)
▼コアカリ番号を表示
- A-1-1-*-1
- ①医学・医療の歴史的な流れとその意味を概説できる。
- A-6-1-*-2
- ②医療上の事故等を防止するためには、個人の注意(ヒューマンエラーの防止)はもとより、組織的なリスク管理(制度・組織エラーの防止)が重要であることを説明できる。
- A-6-1-*-4
- ④医療の安全性に関する情報(薬剤等の副作用、薬害、医療過誤(事例や経緯を含む)、やってはいけないこと、優れた取組事例等)を共有し、事後に役立てるための分析の重要性を説明できる。
- A-8-1-*-1
- ①研究は、医学・医療の発展や患者の利益の増進を目的として行われるべきことを説明できる。
- B-1-1-*-1
- ①データの記述と要約(記述統計を含む)ができる。
- B-1-1-*-2
- ②主要な確率分布を説明できる。
- B-1-1-*-3
- ③正規分布の母平均の信頼区間を計算できる。
- B-1-1-*-4
- ④基本的な仮説検定の構造を説明できる。
- B-1-2-*-1
- ①2群間の平均値の差を検定できる(群間の対応のあり、なしを含む)。
- B-1-2-*-2
- ②パラメトリック検定とノンパラメトリック検定の違いを説明できる。
- B-1-2-*-3
- ③カイ2乗検定法を実施できる。
- B-1-2-*-4
- ④一元配置分散分析を利用できる。
- B-1-2-*-5
- ⑤2変量の散布図を描き、回帰と相関の違いを説明できる。
- B-1-2-*-6
- ⑥線形重回帰分析、多重ロジスティック回帰分析と交絡調整を概説できる。
- B-1-3-*-1
- ①根拠に基づいた医療<EBM>の5つのステップを列挙できる。
- B-1-3-*-2
- ②Patient, population, problem, intervention (exposure), comparison, outcome <PICO (PECO)>を用いた問題の定式化ができる。
- B-1-3-*-3
- ③研究デザイン(観察研究(記述研究、横断研究、症例対照研究、コホート研究)、介入研究(臨床研究、ランダム化比較試験)、システマティックレビュー、メタ分析(メタアナリシス)を概説できる。
- B-1-3-*-4
- ④データベースや二次文献からのエビデンス、診療ガイドラインを検索することができる。
- B-1-3-*-5
- ⑤得られた情報の批判的吟味ができる。
- B-3-1-*-1
- ①医学研究と倫理(それぞれの研究に対応した倫理指針と法律)を説明できる。
- B-3-1-*-2
- ②臨床研究、臨床試験、治験と市販後臨床試験の違いを概説できる。
- B-3-1-*-3
- ③臨床試験・治験と倫理性(ヘルシンキ宣言、第Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ相試験、医薬品の臨床試験の実施の基準(Good Clinical Practice <GCP>)、治験審査委員会・倫理審査委員会(institutional review board <IRB>))を説明できる。
- B-3-1-*-5
- ⑤副作用と有害事象の違い、報告の意義(医薬品・医療機器等安全性情報報告制度等)を説明できる。
- C-2-3-1-2
- ②受容体による情報伝達の機序を説明できる。
- C-2-3-1-3
- ③細胞内シグナル伝達過程を説明できる。
- C-3-3-1-2
- ②薬物の受容体結合と薬理作用との定量的関連性及び活性薬・拮抗薬と分子標的薬を説明できる。
- C-3-3-2-1
- ①薬物・毒物の吸収、分布、代謝と排泄を説明できる。
- C-3-3-2-2
- ②薬物の生体膜通過に影響する因子を説明できる。
- C-3-3-2-3
- ③薬物投与方法(経口、舌下、皮膚、粘膜、直腸、注射、吸入、点眼、点鼻等)を列挙し、それぞれの薬物動態を説明できる。
- F-2-8-*-10
- ⑩薬物動態的相互作用について例を挙げて説明できる。
- F-2-8-*-14
- ⑭ポリファーマシー、使用禁忌、特定条件下での薬物使用(アンチ・ドーピング等)を説明できる。
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6.旧一般学習目標(GIO)
▼旧一般学習目標(GIO)を表示
薬理学の基礎知識を臨床応用できる能力ならびに医薬品適正使用に必須の考え方を修得するために、薬物療法に必要な臨床薬効評価法や処方せんの記載方法を身につけるとともに、医薬品開発のための治験・臨床試験の重要性倫理性と科学性についても理解する。
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方略(LS)
1.ユニット構成
日付昇順で表示
試験
項目 |
年月日曜日時限 |
内容 |
担当者 |
場所 |
コアカリ番号 |
|
2022年9月5日(月) 1・2時限(4年)
|
筆記試験 |
北原隆志 |
第3講義室 |
|
講義
授業ID |
回 |
年月日曜日時限 |
講義内容 |
担当者 |
場所 |
コアカリ番号 |
k0418771400 |
9 |
2022年9月2日(金) 1・2時限(4年)
|
医薬品開発における統計学の役割
|
下川元継 |
第3講義室 |
B-1-1-*-1,B-1-1-*-2,B-1-1-*-3,B-1-1-*-4,B-1-2-*-1,B-1-2-*-2,B-1-2-*-3,B-1-2-*-4,B-1-2-*-5,B-1-2-*-6,B-1-3-*-1,B-1-3-*-2,B-1-3-*-3,B-1-3-*-4,B-1-3-*-5 |
k0418770700 |
8 |
2022年9月1日(木) 3・4時限(4年)
|
研究デザインと立案方法
|
構木泰信 |
第3講義室 |
B-1-3-*-1,B-1-3-*-2 |
k0418770200 |
7 |
2022年9月1日(木) 1・2時限(4年)
|
医薬品による健康被害(薬害)
|
北原隆志 |
第3講義室 |
A-6-1-*-4 |
k0418770400 |
6 |
2022年8月31日(水) 3・4時限(4年)
|
事例から学ぶ臨床研究に必要な倫理的手続き
|
丸本芳雄 |
第3講義室 |
A-1-1-*-1,B-3-1-*-1 |
k0418770300 |
5 |
2022年8月31日(水) 1・2時限(4年)
|
臨床研究を行う上で求められること
|
丸本芳雄 |
第3講義室 |
A-1-1-*-1,A-8-1-*-1,B-3-1-*-1,B-3-1-*-2,B-3-1-*-3,B-3-1-*-5 |
k0418770800 |
4 |
2022年8月30日(火) 3・4時限(4年)
|
事例から学ぶ医薬品使用時の安全管理
|
北原隆志 |
第3講義室 |
A-6-1-*-2,B-3-1-*-5 |
k0418771300 |
3 |
2022年8月30日(火) 1・2時限(4年)
|
薬物相互作用
|
北原隆志 |
第3講義室 |
F-2-8-*-10,F-2-8-*-14 |
k0418771200 |
2 |
2022年8月29日(月) 3・4時限(4年)
|
TDMの実際
|
北原隆志 |
第3講義室 |
C-2-3-1-2,C-2-3-1-3,C-3-3-1-2 |
k0418771100 |
1 |
2022年8月29日(月) 1・2時限(4年)
|
薬物動態の基礎(ADME)
|
北原隆志 |
第3講義室 |
C-3-3-2-1,C-3-3-2-2,C-3-3-2-3 |
2.テキスト
必要度 |
書名 |
著者・監修者・訳者 |
出版社 |
出版年 |
本体価格 |
1 必携(授業に必ず持参するもの)
2 推奨(学習する際に読むことを強く勧めるもの)
3 参考(参考書として適切なもの)
3.教育方法等の特記事項
法令等の改正に伴い,講義内容が変更することがあるため,講義時に配布する資料を用いる。
評価方法
ユニット最終日に,ユニット全内容についての筆記試験を行う。成績評価は,筆記試験の結果や授業への参加態度等を総合的に判断する。
注意点(再試等)
ユニット責任者の判断により,再試を行う場合がある。