ユニット概要
Unit
目標
1.主題
1.皮膚疾患の症候および病態を理解するために、必要な皮膚の構造・機能・病態生理を習得する。
2.基本的な疾患の診療ができるような臨床能力を習得する。
2.到達目標
1.皮膚の構造・機能・病態生理を説明できる。
2.皮膚検査法を概説できる。
3.基本的な皮膚疾患の病態、診断、治療を説明できる。
4.皮膚感染症の病態、診断、治療を説明できる。
5.皮膚腫瘍の疫学、診断、治療を説明できる。
6.熱傷の重症度の判定、治療方針の説明ができる。
7.発疹の種類と主な原因の列挙、所見の記述ができる。
3.担当教員の実務経験
4.ねらい(具体的な能力)【R4コアカリ等対応】
▼ねらい(具体的な能力)番号を表示
- PS-1-2-*-*
- PS-01-02: 個体の構成と機能
- PS-1-4-*-*
- PS-01-04: 病因と病態
- PS-2-2-*-*
- PS-02-02: 血液・造血器・リンパ系(表 2-1)
- PS-2-4-*-*
- PS-02-04: 皮膚系(表 2-3)
- PS-2-9-*-*
- PS-02-09: 腎・尿路系(体液・電解質バランスを含む)(表 2-8)
- PS-2-12-*-*
- PS-02-12: 小児(表 2-11)
- PS-2-14-*-*
- PS-02-14: 内分泌・栄養・代謝系(表 2-13)
- PS-2-16-*-*
- PS-02-16: 耳鼻・咽喉・口腔系(表 2-15)
- PS-3-2-*-*
- PS-03-02: 免疫・アレルギー(表 2-17)
- PS-3-3-*-*
- PS-03-03: 感染症(表 2-18)
- PS-3-4-*-*
- PS-03-04: 腫瘍(表 2-19)
- CS-2-4-*-*
- CS-02-04: 治療(計画、経過の評価)
- CS-3-5-*-*
- CS-03-05: 患者ケアに必要な連携
▲ねらい(具体的な能力)番号を閉じる
5.学修目標【R4コアカリ等対応】
▼コアカリ番号を表示
- PS-01-02-10
- 上皮組織と腺の構造と機能について理解している。
- PS-01-04-15
- 炎症の定義について理解している。
- PS-01-04-16
- 炎症の分類、組織形態学的変化と経時的変化(局所的変化と全身的変化)について理解している。
- PS-01-04-17
- 炎症組織の治癒過程について理解している。
- PS-02-02-05-2
- 血液・造血器・リンパ系の疾患・病態(出血傾向:脾機能亢進症、免疫性血小板減少症(ITP)、血友病、播種性血管内凝固(DIC)、溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、ビタミンK欠乏症)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-02-05-3
- 血液・造血器・リンパ系の疾患・病態(血栓傾向:プロテイン C・プロテイン S・アンチトロンビン欠乏症、抗リン脂質抗体症候群、播種性血管内凝固(DIC)、溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP))について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-04-01-1
- 皮膚系の構造と機能(皮膚の組織構造)について基本的事項を理解している。
- PS-02-04-01-2
- 皮膚系の構造と機能(皮膚の細胞動態と角化の機構)について基本的事項を理解している。
- PS-02-04-01-3
- 皮膚系の構造と機能(皮膚の免疫防御能)について基本的事項を理解している。
- PS-02-04-02
- 皮膚系でみられる症候(皮疹(紅斑・紫斑・色素斑・丘疹・結節・腫瘤・水疱・膿疱・嚢腫・びらん・潰瘍・毛細血管拡張・硬化・瘢痕・萎縮・鱗屑・痂皮・苔癬化・壊疽)、そう痒、粘膜疹、脱毛)について理解している。
- PS-02-04-03-1
- 皮膚系で行う検査方法(皮膚検査法(硝子圧法・皮膚描記法(Darier 徴候)・Nikolsky 現象・Tzanck 試験・光線テスト))について基本的事項を理解している。
- PS-02-04-03-2
- 皮膚系で行う検査方法(皮膚アレルギー検査法(プリックテスト・皮内テスト・パッチテスト))について基本的事項を理解している。
- PS-02-04-03-3
- 皮膚系で行う検査方法(微生物検査法(検体採取法・苛性カリ(KOH)直接検鏡法))について基本的事項を理解している。
- PS-02-04-05-1
- 皮膚系の疾患・病態(湿疹・皮膚炎:湿疹反応(湿疹三角)、痒疹、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、貨幣状湿疹、皮脂欠乏性湿疹、自家感作性皮膚炎)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-04-05-2
- 皮膚系の疾患・病態(蕁麻疹、紅斑症、紅皮症と皮膚そう痒症:蕁麻疹、多形滲出性紅斑、結節性紅斑、環状紅斑、紅皮症、皮膚そう痒症)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-04-05-3
- 皮膚系の疾患・病態(薬疹・薬物障害:固定薬疹、Stevens-Johnson 症候群、中毒性表皮壊死症(TEN)、薬剤性過敏症症候群(DIHS))について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-04-05-4
- 皮膚系の疾患・病態(膿疱症:掌蹠膿疱症)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-04-05-5
- 皮膚系の疾患・病態(乾癬・角化症:尋常性乾癬、扁平苔癬、Gibert 薔薇色粃糠疹)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-04-05-6
- 皮膚系の疾患・病態(皮膚感染症:伝染性膿痂疹、せつ・癰、毛嚢炎、丹毒、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)、蜂窩織炎、壊死性筋膜炎、皮膚真菌症(表在性・深在性)、皮膚抗酸菌症、疥癬、後天性免疫不全症候群(AIDS)に伴う皮膚症状(梅毒・難治性ヘルペス・伝染性軟属腫・Kaposi 肉腫等)、単純ヘルペス、帯状疱疹、尋常性疣贅、伝染性軟属腫、麻疹、風疹、水痘、伝染性紅斑、手足口病)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-04-05-7
- 皮膚系の疾患・病態(母斑性皮膚疾患:母斑)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-09-05-7
- 腎・尿路系の疾患・病態(全身性疾患による腎障害:糖尿病腎障害、IgA 血管炎、アミロイド腎症、抗糸球体基底膜病(抗GBM病)、ループス腎炎、血管炎症候群)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-12-04-3
- 小児の疾患・病態(皮膚疾患:伝染性膿痂疹、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)、伝染性軟属腫、麻疹、風疹、水痘、伝染性紅斑、手足口病)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-14-05-6
- 内分泌・栄養・代謝系の疾患・病態(糖尿病の合併症:糖尿病ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群、乳酸アシドーシス、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、足病変)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-02-16-05-5
- 耳鼻・咽喉・口腔系の疾患・病態(頭頸部疾患:頸部リンパ節転移等、Sjögren 症候群、顎関節症、頸部リンパ節炎、頸部膿瘍)について病因、疫学、症候、検査、診断、治療法を理解している。
- PS-03-02-05-1
- 膠原病、血管炎、リウマチ性疾患、アレルギー性疾患、自己免疫疾患の疾患・病態(アレルギー性疾患:アナフィラキシー、食物アレルギー、全身性アレルギー性疾患)について 病因、疫学、症候、主な検査・診断、治療法、合併症を理解している。
- PS-03-02-05-2
- 膠原病、血管炎、リウマチ性疾患、アレルギー性疾患、自己免疫疾患の疾患・病態(全身性結合組織病:関節リウマチ、悪性関節リウマチ、成人 Still 病、若年性特発性関節炎(JIA)、全身性エリテマトーデス(SLE)及び合併症(中枢神経ループス、ループス腎炎、抗リン脂質抗体症候群)、全身性強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎、混合性結合組織病、Sjögren 症候群、Behçet 病)について病因、疫学、症候、主な検査・診断、治療法、合併症を理解している。
- PS-03-02-05-3
- 膠原病、血管炎、リウマチ性疾患、アレルギー性疾患、自己免疫疾患の疾患・病態(血管炎症候群:巨細胞性動脈炎、高安動脈炎(大動脈炎症候群)、結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、IgA 血管炎、川崎病、抗糸球体基底膜病(抗 GBM 病))について病因、疫学、症候、主な検査・診断、治療法、合併症を理解している。
- PS-03-03-16
- ワクチン予防可能な疾患(麻疹、風疹、ムンプス、水痘、B型肝炎、インフルエンザ菌、ヒトパピローマウイルス、肺炎球菌、破傷風ジフテリア、インフルエンザ、新型コロナウイルス)について理解している。
- PS-03-04-05
- 腫瘍の内視鏡検査・画像検査(エックス線、CT、MRI、PET・核医学、超音波等)の異常所見がわかり診断できる。
- PS-03-04-11
- 主な皮膚腫瘍(基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫、悪性リンパ腫)の症候、診断、治療について概要を理解している。
- PS-03-04-23
- 主な腫瘍の手術療法について概要を理解している。
- PS-03-04-24
- 主な腫瘍の放射線療法・インターベンショナルラジオロジーの適応について概要を理解している。
- PS-03-04-25
- 主な腫瘍の薬物療法(細胞障害性抗癌薬、分子標的治療薬)、造血幹細胞移植、がん免疫に関する治療法について概要を理解している。
- PS-03-04-26
- がん患者に対する支持療法及び緩和ケアを理解している。
- PS-03-04-27
- 腫瘍性疾患患者が直面する社会的・精神的な課題について理解している。
- CS-02-04-08
- 主な薬物アレルギーの症候、診察、診断、予防策と対処法について理解している。
- CS-03-05-02
- 褥瘡の予防、評価、処置・治療について理解している。
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方略(LS)
1.ユニット構成
日付降順で表示
講義
授業ID |
回 |
年月日曜日時限 |
講義内容 |
担当者 |
場所 |
コアカリ番号 |
k0414630100 |
1 |
2025年2月13日(木) 5・6時限(3年)
|
皮膚科学総論 オリエンテーション
|
下村裕 |
第3講義室 |
CS-03-05-02,PS-01-02-10,PS-01-04-15,PS-01-04-16,PS-01-04-17,PS-02-04-01-1,PS-02-04-01-2,PS-02-04-01-3,PS-02-04-03-1 |
k0414630300 |
2 |
2025年2月13日(木) 7・8時限(3年)
|
皮膚にあらわれる全身性疾患 代謝異常症
|
山口道也 |
第3講義室 |
PS-02-14-05-6,PS-02-16-05-5,PS-03-02-05-2,PS-03-02-05-3 |
k0414630400 |
3 |
2025年2月14日(金) 1・2時限(3年)
|
接触皮膚炎 蕁麻疹 痒疹 紫斑 血管炎
|
下村尚子 |
第3講義室 |
PS-02-04-02,PS-02-02-05-2,PS-02-02-05-3,PS-02-04-03-1,PS-02-04-05-1,PS-02-04-05-2,PS-02-09-05-7,PS-03-02-05-3 |
k0414630500 |
4 |
2025年2月14日(金) 3・4時限(3年)
|
自己免疫性および遺伝性水疱症
|
下村裕 |
第3講義室 |
|
k0414630600 |
5 |
2025年2月27日(木) 1・2時限(3年)
|
中毒疹 薬疹
|
杉本紘子 |
第3講義室 |
CS-02-04-08,PS-02-04-03-2,PS-02-04-05-3,PS-03-02-05-1 |
k0414630700 |
6 |
2025年2月27日(木) 3・4時限(3年)
|
真菌症 ウイルス性皮膚疾患
|
安野秀一郎 |
第3講義室 |
PS-03-03-16,PS-02-04-03-3,PS-02-04-05-6,PS-02-12-04-3 |
k0414630800 |
7 |
2025年3月5日(水) 5・6時限(3年)
|
角化症 炎症性角化症 膿疱症
|
山口道也 |
第3講義室 |
PS-02-04-05-4,PS-02-04-05-5 |
k0414630900 |
8 |
2025年3月5日(水) 7・8時限(3年)
|
細菌感染症 動物性皮膚疾患
|
山口道也 |
第3講義室 |
PS-02-04-05-6,PS-02-12-04-3 |
k0414631100 |
9 |
2025年3月6日(木) 5・6時限(3年)
|
母斑 母斑症 色素異常症 良性腫瘍
|
浅野伸幸 |
第3講義室 |
PS-02-04-01-2,PS-02-04-05-7 |
k0414631500 |
10 |
2025年3月6日(木) 7・8時限(3年)
|
悪性腫瘍
|
今村太一 |
第3講義室 |
PS-03-04-05,PS-03-04-11,PS-03-04-23,PS-03-04-24,PS-03-04-25,PS-03-04-26,PS-03-04-27 |
k0414631600 |
11 |
2025年3月7日(金) 5・6時限(3年)
|
顔面骨骨折 熱傷
|
八木献 |
第3講義室 |
|
k0414631700 |
12 |
2025年3月7日(金) 7・8時限(3年)
|
植皮 皮弁
|
髙須啓之 |
第3講義室 |
|
試験
項目 |
年月日曜日時限 |
内容 |
担当者 |
場所 |
コアカリ番号 |
|
2025年3月14日(金) 1・2時限(3年)
|
筆記試験 |
専徳健太 |
第3講義室 |
|
2.テキスト
必要度 |
書名 |
著者・監修者・訳者 |
出版社 |
出版年 |
本体価格 |
1 |
あたらしい皮膚科学第3版 |
清水 宏 著 |
中山書店 |
2018 |
7800 |
2 |
(MINOR TEXTBOOK) 皮膚科学 (改訂第10版) |
大塚藤男 編 |
金芳堂 |
2016 |
12500 |
2 |
皮膚病アトラス(第5版) |
西山茂夫 著 |
文光堂 |
2004 |
12600 |
1 必携(授業に必ず持参するもの)
2 推奨(学習する際に読むことを強く勧めるもの)
3 参考(参考書として適切なもの)
3.教育方法等の特記事項
講義を中心に行い,それに関する筆記試験を行う。なお,講義の出席率が2/3未満の学生は,特別な理由がない限り,原則的に本試験,再試験ともに受験資格を喪失することに留意すること。
評価方法
ユニット最終日に,ユニット全内容についての筆記試験を行う。ユニット進行中にも適宜小テストやレポートが課されることがある。成績評価は,これらの試験やレポート,授業への参加態度を総合的に判断する。
注意点(再試等)
ユニット責任者の判断により,再試を行う場合がある。